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特別区Ⅰ類採用試験における「区面接」体験記

特別区I類採用試験では、1次試験(教養・専門・論文)の後、人事委員会事務局の実施する2次試験(面接)を経て最終合格したのち、23区のうちのいずれかの区から提示を受け、区面接を実施することになります。この区面接を経て、いわゆる採用内(々)定を得られることとなります。この記事は、あくまで一受験経験者として、区面接での経験を記したものです。

目次

案内

指定された時刻に区役所の人事課を訪れると、20代くらいの若手職員さんに待機室に案内されました。そこで職員さんと5分ほど雑談しました。

かつを

この若手職員さんとの雑談は、選考・評価が行われているというよりは、単にリラックスできるよう気を遣っていただいたものだと感じました。

その後、待機室にて暫く待つよう指示を受け、若手職員さんは離脱されました。10分ほどすると若手職員の方がいらっしゃり、面接官の待つ部屋まで案内されました。

面接官1人目(30代くらい)

入室すると、面接官は3名いらっしゃいました。氏名を名乗って着席すると、3名の面接官から順番に質問を受ける形で、面接が始まりました。1人目の面接官からは、次の質問を受け、それぞれ次のように回答しました。

面接官

1分間くらいで志望動機と自己アピールをお願いします。

かつを

(事前に提出した面接カードの内容を要約するような形で説明)

面接官

〇〇政策に携わりたいとありますが、これをうちの区でやりたいと思う理由は何ですか?他の区ではいけないのですか?

かつを

貴区では、〇〇政策に関して□□事業を展開しており、これは他区には見られない先進的な事例だと感じました。特にこの事業に関わりたいと考え、貴区を志望しました。

面接官2人目(40代くらい)

面接官

面接カードにおいて△△サークルに所属していたとありますが、そのサークルに入ろうと思った理由は何ですか?

かつを

大学入学後、どのサークルに入るか検討している時期に、このサークル内で憧れる先輩と出会ったため、加入を決めました。

面接官

その先輩のどういうところに憧れたのですか?

かつを

その先輩のリーダーシップに憧れました。(さらに、J.コッターのリーダーシップ論を引合いに出して端的に説明)

面接官

数年間が経った今、その先輩に近づくことができていれば良いですね。そのために努力したことはありますか?

かつを

積極的にリーダーの役割を担う機会に身を投じるよう心掛けました。たとえば、サークルでは自薦により××部長を務めました。

面接官3人目(50代くらい、課長級?)

面接官

貴方は地方の出身のようですが、面接カードの併願状況欄を見ると、地元の自治体は受験しなかったようですね?

かつを

貴区や他の併願先の志望度が高かったため、地元の自治体は受験しませんでした。

面接官

貴方は地方から面接にいらっしゃっているが、今日までに、うちの区を歩いてみたりしたことはありますか?

かつを

昨日、初めて貴区を散策しました。××地区の辺りを主に見て回ったのですが、都市的な風景と下町の雰囲気が調和しているところに街としての魅力を感じました。一方で、道路の道幅が狭いにもかかわらず木造住宅も密集している箇所があり、防災の観点から若干の心配も覚えました。

面接官

最近一番腹が立ったことは何ですか?また、そういう場面において、ご自身の意見をハッキリと言う方ですか?

かつを

大学のゼミで行っている合同研究において、他の学生や教授と意見が合わないと感じたことがありました。正直なところ、現時点ではそういった場面において自分の意見を率直に伝えることは苦手だと認識しています。しかし、公務員として勤務することが叶った際には、相手方に寄り添うことを基本としつつも、時には毅然と対応することも必要なのではないかと考えております。

面接官

具体的には、どういった場面において相手方に「毅然と対応する」ことが必要だと考えていますか?

かつを

公務員は全体の奉仕者ですし、業務によっては法令によって出来ることが明確に定められているものもあると存じます。このような公平性や合規性の観点から望ましくない場合には、相手方の要求を断ることも必要だと考えます。

まとめ

かなり抜粋していますが、主な応答は以上のような感じでした。(文字に起こすと自分の発言が浅薄に感じてしまいますね……。) この数週間後、内(々)定である旨の連絡を受けることになりますが、その詳細は是非皆さんの目で確かめていただければ幸いです。

なお、面接の所要時間数は待機時間を含めず、正味25分程度でした。
事前に作成していた想定問答集の中で準備していたとおりにうまく受け応えができたと感じたのですが、3人目の面官は明らかに私の発言に納得されていない様子で、貧乏ゆすりなどをされていたのが印象的でした。今振り返れば、これは演技をされていたのだと感じます。特別区I類の区面接ではこういった報告が寄せられておりますが、こちらの対応を確かめるためにあえて行っているものと思われます。区面接の面接官は人事課長等の区の重要ポストに就いてらっしゃる方です。そのような方が第三者の面前で明らかにぞんざいな対応をされるとは思えません。

かつを

なみに、これは私見ですが、入庁後においても、必要な局面において答弁が出来るように準備しておくことは重要です。入庁後には職員として、条例改正等のため、地方議会(国ならば国会)対応のための想定質問集を作成される機会もあるかもしれません。

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