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国家一般職・国家総合職の説明会等には可能な限り参加していくべきです。

国家一般職及び国家総合職の試験においては、最終合格を果たしたのち、官庁訪問により各官庁から内定を得る必要があります。この官庁訪問については、「ぶっつけ本番」で挑まれる方が案外います。しかし、受験生指導に携わる立場から申し上げると、事前に入念に説明会に参加した上で官庁訪問に臨んだ受験生の内定獲得率は、そうでない受験生と比して明らかに高いと感じています。

説明会には、人事院が主催する合同説明会形式のものと、各機関が個別に実施するものが存在しますが、いずれも可能な限り出席しておくべきです。以下ではその理由をお話していきます。

かつを

私も国家総合職として内定を頂いた時には、官庁訪問の1年以上前から、コンスタントに様々な説明会等に参加していました。内定を頂いた一つの官庁だけで、合計6~7個くらいの説明会等に参加したと思います。

目次

人事担当者に顔や名前を認識してもらえる

これらの説明会に参加すべき最たる理由は、官庁の人事担当者に顔や名前を認識してもらえることです。それによって官庁訪問において直接的に有利に働くということはあり得ませんが、面接中の話のきっかけや、引き出しの多さに繋がってくるため、相手方に認識しておいてもらうことはかなり重要です。

官庁訪問を経て内々定をもらうようになる頃には、人事課で新規採用を担当する係の全員と顔見知りになっているというのはよくある話です。説明会に出てきた人事課の職員が、官庁訪問において面接官をしているというこもよくあります。

また、官庁によっては、説明会に課長補佐級や室長級職員が赴いてくるところもあります。これらの職員と接する機会は、官庁訪問という観点に限らずに言っても貴重なものです。可能であれば説明会中の質疑応答の時間に積極的に質問を行ったり、可能な雰囲気であれば説明会後等に話しかけてみたりすることも良いと思います。

業務に対する理解力が高まる

くわえて、これは当然ではありますが、当該官庁の業務に対する理解力を深めることができます。

官庁訪問では、当該官庁の業務について十分に理解しているかといったことを試される可能性が高いです。各官庁のホームページや公表資料等によっても知識は得られますが、これらの説明会に参加しなければ得られない情報もありますので、説明会に参加することは重要です。

ところで、各官庁が志望者向けに行う説明会には次のような種類があります。

  • 各官庁の人事担当者等が、各官庁の概要を広く浅く紹介するもの
  • 各官庁の現場の職員が、業務内容について個別的な説明を行うもの
  • 各官庁と志望者とが自由に話し合う座談会形式のもの

特に、以上の「❷各官庁の現場の職員が、業務内容について個別的な説明を行うもの」のような場で得られる情報は、ホームページや公表資料等からは読み取れないこともありますので、積極的に参加することをおすすめします。

ミスマッチを防ぐことができる

また、説明会等に参加することで、当然にその官庁についての理解が深まりますし、本来はそれが説明会等が開催される一義的な理由ではないでしょうか。

そして、副次的な話になりますが、それによって官庁とのミスマッチを防ぐことができると考えます。私が国家総合職として某官庁に入庁した際、同期職員や、他省庁の同年代の職員が多く退職していったことを覚えています。その中には、キャリアアップや積極的な理由による転職もありましたが、そうでないものもありました。

入庁する官庁とのミスマッチは、その官庁に対する理解度の不十分に起因するものだと思っています。官公庁の世界はまだまだ年功序列が残っており、特に国家公務員の昇格においてはそれが顕著だと感じます。たとえば、国家総合職として入庁する際の年齢が22歳と30歳の場合の比較では、後者の場合は審議官等の指定職に任用されることは難を極めます。昇格していくスピードはいずれも同じですが、後者の場合は早く役職定年(現在は60歳)を迎えてしまうからです。「とりあえず入ってみて、合わなければ別の官庁(又は職場)に移ればいい」といった声も聞きますが、最初の就職の段階で、ここぞという所を見定めることが重要ではないかと考えています。

まとめ

以上です。以下の3点の理由から、各官庁が官庁訪問までに随時行う説明会等には、積極的に参加していくべきです。

  • 人事担当者に顔や名前を認識してもらえる
  • 業務に対する理解力が高まる
  • ミスマッチを防ぐことができる

私自身も採用に携わっていた経験がありますが、受験者の説明会への参加回数と合格(採用)率の間には相関関係があると感じています。

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