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国家公務員一般職等の地方出先機関のホワイト(又はハード)な役所をランキング化【激務orホワイト】

このサイトで大きな評判を頂いている記事の一つに、以下のものがあります。

これと同じようなニュアンスで、国家公務員の地方出先機関について、忙しさを軸にして比較しようという企画です。地方出先機関のプロパー職員は国家公務員採用一般職試験によって採用されているため、この記事では、国家公務員総合職や地方公務員は対象としていません。

また、国家一般職のうちでも、本府省(霞が関)の役所については対象外とします。

以下、お決まりですが、念のため注意事項を先述させていただきます。

目次

注意事項

国家公務員の地方出先機関の忙しさを定量的に測るとすれば、残業時間や有給取得日数を用いることで比較は可能ですが、それだけをもって各役所の大変さの全てを比較することは出来ません。部署によっては、「労働時間は短いけれども質的には大変」といったところもあるからです。

そういった意味では、部署の仕事を比較してランキング化するということは本質的には不可能です。常勤の公務員であれば、どの仕事を任せられることになってもそれなりに大変なことがあります。それでも、あえて序列化するならば、以下のようになると考えます。

また、この記事では定量的な忙しさといった軸に加えて、定性的な大変さといった軸を交え、二つの軸において比較します。

なお、定性的な比較をするという性質上、主観的にならざるを得ない記事となりますので、ご承知おきの上、一参考に留めていただければと思います。

定量的にホワイトな地方出先機関TOP5

ここからが本題です。

まず、定量的にホワイトな地方出先機関として、次の5つが挙げられます。

定量的にホワイトな機関TOP5
  • 労働局
  • 法務局
  • 税関
  • 地方整備局
  • 地方出入国在留管理局

具体的に一つずつ見ていきます。

労働局

最もホワイトだと考えるのは、労働局です。

これは一般的にもよく言われていることなので、下馬評通りということになります。

労働局には以下の二つのキャリアパスがありますが、そのいずれも若手のうちはおおむねワークライフバランスを保って働くことのできる職場だと考えています。

  • ハローワーク及び労働局勤務を中心としたキャリアパス
  • 労働基準監督署及び労働局勤務を中心としたキャリアパス

特に、ハローワークの窓口担当に割り振られた場合は、日中はそこそこ忙しいものの、窓口が閉まったあとは、早めに退庁することが可能である印象です。

一方、雇用保険の給付申請を受け付ける担当に割り振られた場合は、標準的な業務量です。

いずれも、係員の間は総じてホワイトな仕事ですが、係長以上に昇格したのちは、職責の拡大とともに少し業務量も大きくなります。

また、労働局は都道府県単位で採用を行っており、広範な転勤に迫られる可能性が極めて小さいことからも、人気な役所となっています。

法務局

続いて、法務局です。

法務局のうちでも、ここでイメージしているのは、法人登記、不動産登記、成年後見登記等の窓口を担当する業務です。

上述した労働局と同じで、開庁時間中は利用者が多く訪れるため忙しいですが、窓口を閉めたあとは、最低限の残務処理をこなせば退庁できることが多いです。

法務省は重要ポストの多くを法曹が占めているということもあり、国家公務員としてどんどんキャリアを積んでいきたい(出世したい)場合には向かないかもしれませんが、ワークライフバランスを保って長く働きたい方には強くおすすめできる役所の一つです。

税関

人によっては意外に思われるかもしれませんが、財務省の地方支分部局である税関についても、仕事量という意味合いから見ると、労働環境は良好です。

また、国家一般職の中でも採用数が大きいため、採用難易度も低めです。(国家一般職の採用難易度については以下の記事で触れておりますので、よろしければご覧ください。)

税関の仕事は、空港勤務の場合、実際に利用者と接する業務が中心となりますが、シフト制のような勤務形態となることが多いため、時間になれば基本的に勤務を終了することができます。

気を付けたいのは、「当直勤務」を避けられない可能性もあることです。全体の勤務時間数そのものは抑えられますが、勤務する時間帯は深夜に設定されることもあるということです。これを許容できる場合には、かなり職場としての条件は良いといえるはずです。

地方整備局

続いて、地方整備局です。

こちらもあまりイメージが無いかもしれませんが、個人的には、量的には業務が抑えられている職場だと考えています。

ただし、用地取得の部署に配属された場合は、権利者とのタフな交渉の場面にでくわすという声も聞きますので、質的にホワイトかと問われると疑問が残ります。

また、異動の対象となる地域も広めであるため、転居を伴う転勤の可能性があるという点にも留意が必要です。

地方出入国在留管理局

地方出入国在留管理局は、法務省の外局である出入国在留管理庁の地方支分部局です。

地方出入国在留管理局もまた、窓口業務を中心とした役所です。窓口において、日本への入国を目的とする外国人、既に日本に在留中の外国人の対応を行います。

内容的には少しハードな場面もありますが、量的には比較的落ち着いています。

また、空港勤務の場合はシフト制が取られていることもあります。

シフト制がしかれている場合、時間が来れば有無を言わさず後任者に仕事を引き継ぐことが前提とされているため、構造的に残業が発生しづらい仕組みとなっています。

ただし、部署によっては、近年の外国人の受入数の増大に伴って業務量が逼迫しているところもあります。

このように入国管理局では、部署によって忙しさが大きく左右される印象があるため、5番目の評価としました。

質的にホワイトな地方出先機関TOP4

続いて、質的にホワイトな地方出先機関としては、次の4つが挙げられます。

質的にホワイトな機関TOP5
  • 管区行政評価局
  • 経済産業局
  • 総合通信局
  • 財務局

具体的に一つずつ見ていきます。

管区行政評価局

第一には、総務省の地方支分部局である管区行政評価局が挙げられます。

主に政府のレビュー機能を所掌している役所です。他の府省の業務を調査・評価することが仕事であるため、その性格上、自身の行う業務に対するクレームが飛んでくるということがほとんどありません。

よく言うと「裁量がある」役所といえます。

何より、ステークホルダーが同じ公務員であるという特徴があるため、緊張感のある場面にでくわすこともあまり無いように思えます。

以上のことから、質的に最もホワイトといえるのは、管区行政評価局だと考えています。

経済産業局

続いて、経済産業局です。

こちらも、主なステークホルダーは、基本的に経済産業本省や独立行政法人、都道府県等となります。個人を相手にすることがあまり無いので、国民から怒鳴られたり、クレームを受けたりする機会は少ないです。

法令の解釈や事務仕事に抵抗の無い方であればかなり良い職場環境になるはずです。

また、一見すると中小企業を相手にすることも多いように思えますが、実際に中小企業に補助金を交付する業務は独立行政法人である中小企業基盤整備機構が担っているものもあるため、意外と、直接的に中小企業とやり取りすることはそこまで多くないようです。

総合通信局

続いて、少しマイナーな役所ですが、総務省の地方支分部局である総合通信局も、質的にはホワイトです。

マイナー寄りの役所であるため、その業務を列挙すると以下のようになります。

  • 不法無線の取り締まり
  • 有線放送の許認可及び検査
  • 地域の情報化推進
  • 信書便事業の監督

このうち、不法無線の取り締まりに係る業務は緊張的な場面も起こり得ますが、それ以外ではおおむね定例的な業務が多いと考えられます。

財務省

続いて、財務省の地方支分部局である財務局です。

財務局も業務内容が幅広い役所ですが、一覧化すると以下のようになります。

  • 予算、財政、自治体への融資
  • 国有財産の管理
  • 金融機関の検査、監督
  • 地域経済情勢の調査
  • 財務省及び金融庁の広報活動

以上の業務は、基本的なステークホルダーは国の政府機関、金融機関、自治体等、すべて「堅い職業」の人たちです。業務の難易度は高度な法令に基づくものもありますが、そこさえクリアできるのであれば、質的にホワイトな業務といえると考えます。

また、これまで掲げてきた役所は全て国家公務員採用一般職試験によって採用を行っていますが、財務局については、財務専門官採用試験によって採用を行っています。

採用難易度は国家公務員一般職よりもやや高い印象です。公務員試験の難易度のランキングについては、以下の記事で扱っておりますので、よろしければご覧ください。

ブラックな地方出先機関はあまり無い

以上です。

国家公務員の場合、霞が関の中央官庁は激務で有名ですが、一方、地方出先機関は基本的にマッタリとしている印象が強いです。したがって、仕事が定量的・質的にハードな地方出先機関をランキング化することは、この記事では行いません。

しいていえば、地方検察庁国税局の業務では、緊張感を伴う仕事に出くわすことが多いようにも思えますが、これらの役所も、霞が関も含めた国家公務員全体との比較では、標準的か、働きやすい水準の役所だと考えられます。

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国家一般職や財務専門官等の受験生の方へは、以下の記事等もおすすめできますので、よろしければご覧ください。

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