今回は雑談的なトピックですが、公務員におすすめの腕時計について紹介します。
腕時計はビジネスアイテムとも捉えられますが、ファッションの一つとも捉えることもできます。ファッションは単に人の選好の問題ですが、この記事では、公務員として中心的な身だしなみを外れたくない方に向けて、「〇〇の公務員は△△のような腕時計を身につけていることが多い」といったようなことなどをお伝えしていきます。地方公務員と国家公務員の両方を経験した筆者が私見で書く記事となります。
また、この記事でおすすめする腕時計は、あくまで公務員が仕事中に身につけることを想定したものです。当然ですが、公務員だからといって、公序良俗に反しない限りプライベートの服装を制限されるようなことがありません。
公務員の腕時計に向いている条件
まずは、そもそも、公務員が仕事中に着ける腕時計に向いている条件とは何か、どのような腕時計が公務員の職場に適しているかについて考えていきます。
ドレス(フォーマル)か、カジュアルか
基本的に、行政系の公務員であれば、年齢問わずややドレス(フォーマル)寄りの時計を使っている人が多いです。
「ドレス(フォーマル)寄り」の定義も人によってさまざまですので写真を使ってお話しします。まず、下の写真のような腕時計は、まさにドレス(フォーマル)寄りな腕時計です。文字盤にもアラビア数字やローマ数字のインデックスがなく、スモールセコンドだけのシンプルな造形です。(あえてブランドロゴが入ってない写真を掲載していますが、安く見えるおそれがあるため、実際はブランドロゴ入りのものの方が一般的です。)

公務員の職場でもよく見かけますが、これでは少し味気ないと感じる人も多いと思います。実際には、以下のように、もう少しカジュアル寄りのデザインの腕時計を身につけている方の方が多い印象です。

一方、華美なもの、スポーティすぎるもの、ゴツすぎるものは公務員が仕事中に身につけるものとしてはほとんど見かけません。たとえば以下のようなダイバーズウォッチは人気がありますが、公務員のオフィスではほぼ見かけません。

文字盤の色
腕時計の構成要素の一つに、文字盤の色があります。これについては、以下のものを見かけることが多いです。
- 白系の色(ホワイト、オフホワイト)
- 銀系の色(シルバー、シャンパンカラー)
- 黒
- ネイビー
個人的にはグリーンもお洒落だなと感じますが職場ではかなり珍しいです。
アナログ式か、デジタル式か
腕時計といえばアナログ式のものをイメージする方が多いですが、公務員の仕事のシーンにおいて、以下のようなデジタル式の腕時計は馴染むでしょうか。

個人的には、特に理由が無い限り、公務員が仕事中に使うことを想定した場合にはデジタル式腕時計は避けたほうがよいと考えます。アナログ式のものの方が望ましいです。公務員のオフィスで、以上のようなデジタル式腕時計を使っている人を見かけたことがないからです…。
では、最近台頭してきたスマートウォッチはどうでしょうか。スマートウォッチの場合は、国民、住民と直接的に接しない職場であれば、たまに見かけます。霞が関で働いていた時にも、同僚でスマートウォッチを使ってらっしゃる方は何名かいらっしゃいました。
機械式かクォーツか
アナログ式腕時計は、その内部構造によって、機械式とクォーツ式のものに分かれます。念のため簡単に記すと以下のようになります。
- 機械式:電力以外のエネルギーによって動くもの。腕時計が物理的に動くことで動力を蓄える自動式と、竜頭(ネジ)を巻くことで動力を蓄える手巻き式がある。
- クォーツ式:電力をエネルギーにするもの。内臓されている電池を原動力としている。
これについては、本当にどちらでもよいです。クォーツ式の場合は、何年かに一度電池を交換する必要がありますが、時計修理屋に行けば一瞬で解決します。機械式の方も、長く使っていくとオーバーホールが必要になるので、手間がかかるという点では同じです。
あえて言うならば、特に時計に拘りがなく、時間に厳密に動きたいという人の場合はクォーツ式をおすすめします。機械式は、その構造上、日差(わずかな時間のズレ)が生じてしまうからです。
また、アナログ式腕時計は機械式とクォーツ式にほぼ大別できますが、中にはソーラー電波式のものもあります。太陽光で動く腕時計です。ラインナップは少ないですが、もちろんソーラー電波式のものでもOKです。
革バンドか、メタルバンドか
腕時計のバンドには、革バンドとメタルバンドの2種類がありますが、どちらでもOKです。
よりフォーマルな印象があるのは黒色の革バンドのものですが、実際はメタルバンドのものも職場では多く見ます。私の印象ではわずかにメタルバンドのものの方が公務員オフィスでのシェアが高いような気もします。
国産か、海外産か
また、腕時計は国産のものに限る必要はありません。
実際によく見るのは国産のものが多いです。ただし、公務員に憲法尊重擁護義務が課されているからといって日本国内のものを使わないといけないといったような決まりも雰囲気も一切ありませんので、個人の好みに応じて選べば大丈夫です。
価格帯
最後に価格帯についてですが、安すぎるものはできれば避けた方がよいと思います。ここでいう「安すぎる」というのは、おおむね5,000円くらいのものをイメージしています。たとえば、以下のような腕時計は安く見えてしまいます。

実際の現場では、新卒の時に2~5万円くらいのものを買って、長く使っているという方が多いです。
ベテラン職員の場合は、傾向が二分化しています。時計が好きな方であれば数十万から百万円くらいの高級腕時計を身につけている人もいますが、数万から十万円くらいの腕時計を使い続けている人の方が多い印象です。(筆者は地方自治体での勤務と霞が関の中央省庁での勤務を経験していますが、いずれもこの傾向は同じでした。)
おすすめの腕時計の例(メンズ)
それでは、ここから、具体的におすすめできる腕時計の例を列挙していきます。まずはメンズのものです。価格帯は、おそらくボリュームゾーンである数万~十万円くらいのものを主に紹介します。これくらいの価格帯であれば新卒から定年まで十分使えます。(今回は紹介しませんが、それ以上の高価格帯の時計の場合はグランドセイコーやオメガをよく見かけます。)
【セイコー】 SZSB011
まずは、国内産腕時計の最高峰でありスタンダードともいえるセイコーの腕時計です。セイコーの中でも、今回おすすめするのはSZSB011のモデルです。
![]() | セイコー メカニカル SEIKO Mechanical 自動巻き メカニカル ネット流通限定モデル 腕時計 メンズ ドレスライン SZSB011
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価格は4~5万円程度のシンプルな機械式時計です。文字盤はシルバーのほかにブラックやネイビーもあり、いずれも公務員の仕事に馴染むデザインとなっています。

【オリエント】RN-AK0305S
公務員の国産腕時計でよく見るのは上掲のセイコーとシチズンのものですが、もう少し遊びが欲しい人や、人と被りたくない人におすすめしたいのがオリエントです。オリエントは、スモールセコインド、サン&ムーン、オープンハートのような、少し凝ったギミックやデザインのバリュエーションが豊富です。
今回は、その中から次の二つを紹介します。まずは、オリエントのRN-AK0305Sのモデルです。
![]() | オリエント 自動巻き サン&ムーン メンズ 腕時計 RN-AK0305S ORIENT 時計 機械式 ホワイト ブラック ブランド おしゃれ 防水 プレゼント 男性 実用的
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サン&ムーンの表示があるほか、曜日と日付も表示できるモデルです。一方で、ケースや文字盤のデザインはドレスウォッチのそれを維持しているので、職場にも馴染むデザインにまとめられています。価格は4万円程度です。

【オリエント】オリエントスター RK-AU0002S
もう一つオリエントから紹介します。紹介するのはオリエントスターというラインのモデルです。オリエントスターには、一ひねり加えた本当にいい腕時計が多いです。そのうちどれを紹介するか迷いましたが、取り上げるのはRK-AU0002Sのモデルです。
![]() | オリエントスター ORIENT STAR 腕時計 メンズ レディース 自動巻き 機械式 クラシック CLASSIC エレガントクラシック RK-AU0002S
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価格は8万円程度とこれまで紹介したものよりも高価ですが、デザインが素晴らしいです。雲上時計と呼ばれる「ブレゲ」を彷彿とさせるような高級感のあるデザインの機械式時計です。


【ハミルトン】ジャズマスター H32451731
メンズのものとして最後に紹介するのは、ハミルトンのジャズマスターというラインのうち、H32451731のモデルです。価格は本記事執筆時点では8万円くらいですが、海外産のものは為替等の影響もあってかよく価格変動している印象があります。
![]() | 【新品】ハミルトン ジャズマスター ジェント メンズ H32451731_4
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国産のものでなくても構わないと上述しましたが、海外の腕時計の中からハミルトンをおすすめしております。これまでに紹介したものとはまた雰囲気の異なる腕時計です。スタイリッシュですがドレス感も残るようなデザインとなっていて、これくらいなら公務員の職場でも全然OKです。


おすすめの腕時計の例(レディース)
続いて、同じような条件のもと、レディースの腕時計も紹介していきます。
【シチズン】xC エコ・ドライブ ES9434-53W等
レディースの場合では、強くおすすめしたい腕時計が一つあります。それは、シチズンのxC(クロスシー)というラインです。今回紹介するのはES9434等の5万円程度のモデルですが、それ以外のモデルも大いにおすすめできます。
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理由はよく分からないのですが、私が公務で出会ってきた女性職員の方の中には、xCを身に着けている方がとても多かったという経験則があります。プライベートでもビジネスでも使用できそうなデザインで汎用性が高いこと、価格がそこそこであることが人気の理由だと推察できます。

若手の方だけでなく、管理職の方まで、本当にクロスシーを身に着けている方は多かった印象です。
敢えてメンズの腕時計としてはシチズンは紹介しませんでしたが、肌感覚としては、メンズはセイコーを、レディースはシチズンを使用されている方が多い印象があります。


【セイコー】ルキア SSVV076
もう一つ、同系統のデザインの腕時計を紹介します。セイコーのルキアというラインで、これもまた女性の腕時計として人気が高いようです。私も職場で何度も見かけたことがあります。こちらも、動力はソーラー電波式のラインです。
様々なデザインのものがありますが、ここでは、価格が5万円程度で、シンプルなデザインであるSSVV076のモデルを紹介します。
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ケースが丸型のものと、スクエア型のものがありますが、以下の写真のような丸型のものを着けられている方をよく見かけます。



